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朝方・夜中に咳がでる

朝方(早朝)に咳が出る方へ
ゼーゼー、ヒューヒューしますか?

早朝の激しい咳の原因として最も可能性が高いのは、気管支喘息です。
喘息は、アレルギーなどが原因で起こる気道の炎症性疾患です。
気道の炎症が長く続くと、気道の粘膜が刺激に対して敏感に反応しやすくなります。その結果、気道は日常的な刺激(ダニ、ハウスダスト、カビ、ペットのフケ、煙、冷気など)にも過敏に反応するようになり、激しい咳、痰、喘鳴、息苦しさが生じます。
喘息の炎症は特に夜間や早朝に悪化することが知られており、夜間や早朝に発作性の激しい咳が出る人は喘息の可能性が高いです。ただし、別記のごとく心臓喘息であることもあるので、高齢者の喘息と診断された方が心不全であることも珍しくはありません。


夜間に咳が出る方へ

夜間に咳がひどくなり、ほとんど眠れないという方も見られます。
夜間や深夜に激しい咳が出る疾患にはいろいろな種類があります。
先述したとおり、ほとんどの喘息は夜間から早朝にかけて悪化する場合があります。
しかし、基本的に夜間は咳が激しくなりやすい時間帯でもあるため、夜間の激しい咳が必ずしも喘息とは断定できません。

仰向けに寝ると痰を伴う咳が出る方

後鼻漏(こうびろう)とは、鼻の近くの副鼻腔や鼻腔の慢性炎症から膿などが喉の奥に垂れてくることです。仰向けに寝ると、垂れてきた後鼻漏が刺激となって咳や痰を誘発します。治療にはアレルギーを抑える薬、マクロライド系の細菌を殺す薬、痰を出しやすくする薬などが用いられます。

横になってしばらくしてから咳や息苦しさが生じる方

様々な原因で心臓の働きが悪くなっている状態の、心不全の可能性があります。横になっていると、肺を通る血管に血液が停滞し、それが刺激となって咳が出ます。同時に息苦しさも伴う場合もあります。上半身を起こすと咳が軽くなったり、呼吸が楽になったりする場合はご相談ください。

朝や夜に湿った咳が続くのは心不全のサインです!

心不全の場合、夜間の咳は息切れや息苦しさを伴うことが多く、起き上がると少し楽になるという特徴があります。からだの姿勢を寝ている状態にすると重力で血液が心臓に戻りやすくなります。戻ってきた血液を肺から心臓を通して全身に送り出す必要があります。
しかし、心臓が正常に機能していないと、戻ってきた血液を全身に送り出せなくなり、肺で血液の渋滞が起こります。これを肺うっ血、肺水腫(はいすいしゅ)といいます。
この肺水腫が咳や息苦しさの原因となります。多くの場合、咳は息切れより先に始まります。また、座る姿勢をとることで、胸郭という肺を包んでいる空間が寝ている姿勢よりも拡げやすくなるため、自然と本能で起き上がり、座る姿勢を取るとされております。

心不全